帰ってきた「しっぽのさきっちょ」

しっぽのさきっちょ: 2015-12-13 付

本を売りたいなら本屋である必然性がない,または「まだ本屋で消耗してるの?」

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まぁ面白いとは思うけど,それならもう「本屋」である必然性がないよね。

確かに、購書空間が本を探し、吟味するために快適なものであることは大切である。だがそれはあらゆる商業空間に共通の課題であり、「生活提案」という理念ゆえではない。本を購入したあと、居心地のよいカフェで美味しい飲み物を飲みながら新しい本を繙くのは至福の時間だが、それは読者一人一人の嗜好に任せるべきことで、ことさら書店が「提案」することではない。
via 書店に「生活提案」は可能か?

というのはもっともな話で,それなら本屋にカフェスペースを置くのではなくカフェで店の雰囲気に合う本を売ればいいぢゃん,ってことになる。 実際そういう発想のビジネス・モデルはある。

たとえば「ツール・ド・フランス」に関する本がほしい人は、本屋さんよりも自転車(ロードバイク)屋さんに行く頻度が多いのではないかなと思うんです。もちろん、そのユーザーが本屋に行く層ならこれまで通り本屋で買えばいいのですが、その人が本屋に行かないのだとしたら…。だったら自転車屋さんに、最初からそのお店にくるお客さんが興味をもちそうな本を置くことで、読書に対して可処分時間が使われる可能性が増えると思うのです。
via どこでも、だれでも「書店をつくれる世界」にするしかない:本を読むプロがはじめるイノヴェイション「ことりつぎ」 « WIRED.jp

「生活提案」というのは本当はこういうことなんじゃないの?

たとえばマンガやファッション雑誌などはコンビニで「ついでに」買う人が多いだろうし,私のようにコンピュータ関連の本を家電量販店で買ったりする人もいるだろう。 その人の日常生活の中で自然に本を手にとってくれるよう望むならば,最初から本屋なんか「アウト・オブ・眼中」だよ。

今の本屋はただの「本を定価で売るブックオフ」か「本しか売ってないコンビニ」でしかない。 目的の本が決まってる人は Amazon や他のサービスでポチればいいし,なんとなく本を探している人は,売れ筋の本しか置かないその辺の本屋より,個性的な品揃えの古本屋を巡回するほうが余程幸せな時間を過ごせる。 本屋で消耗するなんて本好きにとっては馬鹿げた行為だ。

はっきり言っちゃうけど,日本の書店システムはバブル崩壊以降(特に地方は)壊れてしまってるし,一度完全に解体したほうがいいんじゃないの? そのほうが出版社にとっても作者にとっても,そして本屋にとっても幸せなことだと思うけどね。

もちろん再構築(restructuring)はいつだって痛みを伴うものだけど。 でも,このままダラダラと成り行きに任せてたら三者共倒れだよ。

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犬とハサミは使いよう 1
更伊 俊介 鍋島 テツヒロ
KADOKAWA / エンターブレイン 2011-02-28
評価

犬とハサミは使いよう2 犬とハサミは使いよう3 犬とハサミは使いよう4 犬とハサミは使いよう5 犬とハサミは使いよう6

犬になっても本を読む!

reviewed by Spiegel on 2015/04/26 (powered by G-Tools)