日本には「創造的なコモンズ」など成立し得ないことがよっく分かったよ

no extension

なんだ。 やっぱり権利まわりで揉めたのか。 もはや陳腐すぎて「呆れ」すら沸かない。

しかし、アニメーション制作を担当していたヤオヨロズ(たつき監督の所属会社)側に「関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用」があったため、次回作を依頼するにあたり「情報は事前に共有してほしい」との条件を申し入れたところ、「その条件は受け入れられないので辞退したい」との返答があったそうです。

まっ,内輪揉めにすぎないし,私はどちら側にも肩入れしないことにした。

一応,私も署名したけどね。 アニメ「けものフレンズ」で醸成された世界は今回の件により(醗酵することなく)完全に消失したと言える。 第2期があるにしても同名の全く別の作品と思ったほうがよさそうだ。 どんな作品になろうともクソヲタどもに叩かれる未来しかない。 SAYONARA けもフレ。

それにしても「コンテンツは誰のもの」という問いは馬鹿げている。 そんなの「権利者のもの」に決まってるじゃないか。 それ以上でもそれ以下でもないし議論にすらならない。 問題はそこではないのだ。

以前私は「けものフレンズ」の展望について「クトゥルー神話」になぞらえたが,全くの誤解だったようだ。 綺麗ごとをいくら並べようとも結局は「消費されるアニメ」に過ぎなかったらしい。

Fair use も parody も(法律上は)存在しない日本では「引用か翻案か」で線引するしかない。 で,実質は(「共有」などではなく)「お目こぼし」というかたちで権利者の胸三寸で全てが決まってしまう。 つまり権利者が「気に入らない」と言えば,そこで試合終了なのだ。

一方で(ネットに限らず)日本におけるコミュニティ活動は「入会地」ですらなく,喩えるなら「空き地で遊ぶ子供」のようなものである。 空き地で遊ぶ子供は(公有か私有かに関わらず)その所有者を含む大人から「お目こぼし」されている状態である。 しかし当の子供はそれが本来は不法侵入であるとは微塵も思わない。 そして所有者が空き地への侵入を禁止しても別の空き地に移るだけだ。

今回の件を見ても,日本には「創造的なコモンズ」など成立し得ないことがよっく分かったよ。

世界よ。これが COOL JAPAN である!

ブックマーク

参考図書

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〈海賊版〉の思想‐18世紀英国の永久コピーライト闘争
山田 奨治 (著)
みすず書房 2007-12-20
単行本
4622073455 (ASIN), 9784622073451 (EAN), 4622073455 (ISBN)
評価     

「コピーライト永久独占を目論む大書店主に挑む〈海賊出版者〉ドナルドソンの肖像。法廷闘争を軸に著作権を史的に考察する。」(帯文より)

reviewed by Spiegel on 2018-11-13 (powered by PA-APIv5)

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フリーカルチャーをつくるためのガイドブック クリエイティブ・コモンズによる創造の循環
ドミニク・チェン (著)
フィルムアート社 2012-05-25
単行本
4845911744 (ASIN), 9784845911745 (EAN), 4845911744 (ISBN)
評価     

国内における Free Culture の事例が豊富。取っ掛かりとしてはちょうどよい本。

reviewed by Spiegel on 2015-05-07 (powered by PA-APIv5)