週末スペシャル: LIGO が重力波の「直接検出」に成功する!

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  1. LIGO が重力波の「直接検出」に成功する!
  2. aozorahack.org ドメインの取得
  3. オンラインのプログラム実行環境 paiza.IO
  4. パスワードや秘密鍵の管理はどうしてますか?
  5. 達人出版会から「数学ガールの秘密ノート」の PDF 版が出てるらしい

LIGO が重力波の「直接検出」に成功する!

先週に LIGO (Laser Interferometer Gravitational wave Observatory)から「アナウンスがあるよ」って予告されてたけど,このことだったとは。 知らない人は「なにそれ?」って感じだろうし,オカルトな人は「波動が科学的に証明された」とかワケワカメなことを言い出しそうだけど,これはホンマに凄いことなのですよ。

いちばん分かりやすいのは APOD に掲載されたこの図かな。

APOD: 2016 February 11 - LIGO Detects Gravitational Waves from Merging Black Holes

「重力波(gravitational wave または gravity wave)」はアインシュタイン博士の「一般相対性理論」で予言されてた現象。 ちなみに一般相対性理論は重力と時空間1 の関係について考察した理論。

実は「重力波」の存在自体は既に間接的には証明されている。 1974年に連星パルサー2 の公転周期の軌道が短くなっていく現象が観測され,これが重力波の存在を示す間接的な証拠となった3。 この研究を行ったチームは1993年にノーベル物理学賞を受賞している。 今回の「直接検出」はこれ以来の快挙であり,確かに「ノーベル賞級」の成果といえる。

しかし連星ブラックホールかぁ。 おそらく各国・各組織の重力波検出の研究チームは1974年の観測成果を意識してパルサーをターゲットにしていたところが多かったのではないだろうか。

2005年の “Einstein Year” に開始された Einstein@Home でもパルサーの発見と観測が主である。

同じ LIGO をソースとしながら Einstein@Home は今回の発見に貢献できなかったわけだが,こんなコメントを残している。

Did Einstein@Home play any role in this? No, it didn’t. The signal in the instrument lasted only about 1/4 of a second. It’s not a continuous-wave signal like the type that Einstein@Home has been searching for. But since the observing run ended in mid January, we have been preparing the data to start a new low-frequency all-sky search for continuous gravitational waves. We are now starting to run this on Einstein@Home, so please sign up your computers and disable their sleep mode! In the next months we will extend the frequency range of the continuous waves all-sky searches, target interesting point sources and we are also gearing up to perform broader surveys for binary black hole mergers.

いやぁ,夢が広がりますねぇ。

重力を利用した天体観測は今では珍しくなくなりつつある。 たとえば光が重力で曲げられる(これも一般相対性理論で予言されていた)ことを利用した「重力レンズ」による観測は日本の ALMA 望遠鏡の得意とするところである。

これらの道具に重力波干渉計が加わっていくことになるだろう。 確実に天文学は新しいステージに上る。

aozorahack.org ドメインの取得

本の未来基金」が aozorahack.org ドメインを取得したらしい。

aozorahack の今後の活躍を期待します。

オンラインのプログラム実行環境 paiza.IO

あとで試してみる。

Go 言語に関しては “The Go Playground” があるのでオン書きには困らないのだが, paiza.IO では様々な言語に対応しているのと,リアルタイム編集機能やチャット機能もあるそうなので,リモート環境でのペア・プログラミングみたいなことも出来そう。

パスワードや秘密鍵の管理はどうしてますか?

YubiKey については興味はあるのだが4,むしろ YubiKey を紛失しそうで怖いんだよなぁ。 自宅のメインマシンを Linux に換装したら色々試してみたい。

達人出版会から「数学ガールの秘密ノート」の PDF 版が出てるらしい

サンプル版を見てみたが,「ページの抽出」以外のほとんどの機能が許可されている。 素晴らしい。

実は今, PayPal は調整中5 ですぐに使えないので買えるようになったら買います。 他のシリーズ(デザパタ本とか)も PDF で出るといいなぁ。

そうそう。 PDF リーダは「自由なソフトウェア」を使いましょう。 Adobe Reader なんか要らんですよ。 偉い人にはそれが分からんのです。 Windows 環境なら Evince がオススメ。

参考図書

photo
数学ガールの秘密ノート/式とグラフ
結城 浩 (著)
SBクリエイティブ 2013-07-12 (Release 2014-07-24)
Kindle版
B00L0PDMIQ (ASIN)
評価     

数学は「代数」の概念を理解し「幾何」と脳内連携できるとグッと世界が広がる。私が小学生ならこの本を夏休みの読書感想文と自由研究のネタにする。

reviewed by Spiegel on 2016-02-14 (powered by PA-APIv5)


  1. 「時空間」とは時間の流れを空間と同等な「次元」のひとつとみなす考え方。今ではみんな当たり前だと思っているかもしれないが,当時の物理学において「時空間」という考え方はかなり革新的で,それを論じた一般相対性理論はものすごいパラダイムシフトをもたらしたわけだ。そしてそれを「観測」によって証明できたということは理論の正しさを示すものでもある。 ↩︎

  2. 高速回転する中性子星のことをパルサー(pulsar)と呼ぶ。 ↩︎

  3. 連星パルサーは重力波を放出することによりエネルギーを失い公転周期が短くなるとかなんとか。で,実際に重力波があるとして計算した周期減少率が実際の観測と誤差の範囲内で一致したとかなんとか。 ↩︎

  4. gpg-agent でも使えると聞いているのだが試す環境がない。Anrdoid アプリの OpenKeychain も NFC 経由で YubiKey が使えるらしいのだが… ↩︎

  5. デビットカードは許可するくせに au WALLET は拒否られた。今時ネットでクレカは使いたくないのだが,どうしよう。 ↩︎