もう紙の本は買わない - 私のEブック管理法
最初に言っておくが,私は紙の本が大好きである。 巷にあるEブック1 が紙の本に比べて決定的に劣っている点は「Eブックでは所有欲を満たせない」ことだ。
しかし考えてみて欲しい。 自分の体重の何百倍(ひとによっては何千倍)もある「紙の本」達は所詮「あの世」へは持って行けないのだ。 私はそれを昨年思い知った2。
今では9割以上の本を Kindle で買っている。 残り1割弱が紙の本または Kindle 以外のEブック(PDF 等)である。 (基本的には)紙の本は買わない。 悲しい思いをするのはもうたくさんである。
Kindle に関して面白い記事があった。
私が Kindle サービスを利用するようになったのは2012年の後半から。 Nexus 7 と Kindle の相性は非常によい。 初代 iPad が3年で置き時計と成り果てた3 のとは対照的に, Nexus 7 は今でも大活躍中である。
私はそれほど読書家というわけではないが,今調べてみたら Kindle で購入したタイトルは550ほどあった。 他に論文や技術文書等の PDF や ePub 文書が150タイトル程度。 紙の本は数えたことはないが少なくとも千冊程度はあるんじゃないかな。 30年以上の累積だからね。
上の記事でも指摘されているが, Kindle を利用するようになって衝動買いが増えたのは確か。 さっきも yomoyomo さんの
を読んでポチってしまいました。 後で読む。
若いころは履歴書の「趣味」の欄に「本屋巡り」と書いてたほど本屋さんが好きだったが,今は本屋に全く期待するものがないため専ら Amazon で購入しているし,面白い本を「見つける」のも本屋ではなくネットである。
ラノベをよく読むようになったのも Kindle の影響が大きい。 紙の本でまともに買ってたラノベのシリーズは「涼宮ハルヒ」シリーズと「這いよれ! ニャル子さん」のシリーズくらい4 だが,それもこの前の掃除で全部捨てた。 Kindle で買えるし。
Eブックが紙の本より優れている点は「置き場所に困らない」ことである。 紙の本はどうしても部屋が魔窟化してしまう。
Kindle で買った本は常にクラウドに置かれる。 私が持ってる Nexus 7 はストレージが32GBしかないので,550冊もの本は入らない。 私の場合は漫画が多いせいもあるが。 なので Kindle アプリを都度リセットしてダウンロードした本を端末からクリアしている。 PDF も基本はクラウド・ストレージに入れている。
「Kindleで二千冊持っているぼくの管理方法」ではコレクション機能はスルーみたいに書いてあったが,私は重宝している。 私の場合は好きな著者とシリーズタイトルと関心領域で整理していて,それ以外の分類は全部「その他」にぶち込んでいる。 本棚ならエリアで本を分けるが,同じ要領でコレクション機能を使える。
しかもひとつのタイトルに対して複数のコレクション項目を割り当てられる。
まぁ私の場合は,上で書いたように,550冊程度しかないのでこれで十分管理できる。 MediaMarker は私も利用しているが,昔に買った紙の本も含めて全部登録しているわけではないし5,検索に使おうという気も起きない。 私が MediaMarker を使うのはブログパーツと Twitter/Facebook 連携が目当てである。
そもそも自分で買って読んだ本を「探す」ことは殆どない。 紙の本にしろ Kindle にしろ,何処に何の本があるかは「知っている」ので探すという行為がないのだ6。 まぁ何万冊も持ってる人なら「探す」必要があるかも知れないが。
というわけで,読んだことある本なら管理するまでもないだろ,というお話でした。
最後に年寄りから若い人に忠告。 自宅の(仕事以外の)本棚はひとつまでに限ること。
たくさん読む人はでっかい本棚をひとつ設置すればよい7。 本棚がいくつあっても部屋の魔窟化は止まらないし,それよりはひとつの本棚の中に如何に本を厳選するか考える方がよい。 部屋に入らないほど本が増えてから整理しようとしても無理である。
本棚に入らない本はEブックを買うか(読み捨てでいいなら)公共図書館を利用すべき。 そこに山程ある本は,どうせ死ぬまでに売るか捨てるかして手元からなくなるのである。 諸行無常。
- アメリカの電子書籍“ブーム”は今 (カドカワ・ミニッツブック)
- 大原 ケイ (著)
- ブックウォーカー 2014-05-15 (Release 2014-05-15)
- Kindle版
- B00KAOQXTS (ASIN)
- 評価
『ルポ 電子書籍大国アメリカ』の続編的な位置づけ。2013年米国の出版状況の分析と今後についての予測。
- 犬とハサミは使いよう (ファミ通文庫)
- 更伊 俊介 (著), 鍋島 テツヒロ (イラスト)
- KADOKAWA 2011-08-25 (Release 2012-09-07)
- Kindle版
- B009IMAGYQ (ASIN)
- 評価
犬になっても本を読む!
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日本で「電子書籍」という言葉は官製用語なので,もう使うべきではない。 ↩︎
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親に「お前が死んでお金を払ってこの本を処分するのは遺された家族なんだぞ」と言われた。でも全部は捨てられなかったけど。 ↩︎
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ちなみに我が家の目覚まし時計としては Chumby が今だに現役を続けている。 iPad はホンマにただの置き時計(日曜朝だけワンセグテレビ)である。 ↩︎
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「数学ガール」をこれに含めるかどうかは微妙だが,これも一応全部買っている。 ↩︎
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そもそもこの手のサービスは Amazon の ASIN コードで整理されていることがほとんどだし, ASIN コードすら割り当てられてない古い本には使えない。 ↩︎
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納戸にしまってある本は「引っ張りだす」という行為が必要だけど(笑) ↩︎
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ちなみに私は仕事部屋に本棚が4つある。あと実家に2つ。これらの本はどうしても捨てられなかった。本棚の数は執着の数である。 ↩︎