「シスト」としての Pokémon GO

no extension

ゲームというのはどんなものでも,そこに如何にして「物語」(あるいは「文脈」)を乗せるかがとても重要。 通常は「物語」を乗せるのはゲームマスタの役割だがプレイヤー自身が勝手にそこに「物語」を構築してしまうことがある。

Pokémon GO のポケストップやジムは Ingress のポータルがそのまま転用されていることが多いようだ。 で, Ingress のポータルの多くはユーザ(ゲーム内では Agent と呼ばれる)がゲーム・プロバイダに propose したものなんだよね1(広島市内のポータルには私が提案したものもある。エッヘン)。 そういう意味でこの手のゲームは「私たちが作った」感が強い。

Ingress を始めた時に思ったけど,見慣れた近所の風景でも知らないものがあって,そういうのを探して回るのが意外に楽しかったりする。 だから寧ろこれは「シスト」に近い。 そういうワクワク感が IngressPokémon GO にはある。 単なる「虫捕りゲーム」ではないのですよ。 そういうところも含めて自分たちの「場所」を楽しんで欲しい。

自分たちで「物語」をつくる。 そういう遊び方もあるのですよ。 でも子どもの頃はみんなそうやって遊んでたでしょ。

残念ながら Pokémon GO にはポケストップやジムをユーザ側が提案する機能はない(たぶん子どもに配慮してるんだろう)。 そういうのも含めて楽しみたい方は Ingress のほうをおすすめする。 親子で街を歩きながら IngressPokémon GO をいっしょに楽しむのは,それはそれでアリと思うよ。

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評価     

可愛らしい作品。2巻ではチマメ隊がシストで遊ぶ回がある。楽しそう!

reviewed by Spiegel on 2016-07-23 (powered by PA-APIv5)


  1. ただし,マクドナルドのように提携店がポケストップやジムになっている場合もある。 Ingress では原則として店舗はポータルになれないため,これらは Pokémon GO 独自の場所である。もっとも Ingress でもローソンのような例外がある。今のところローソンはポケストップやジムになれないようだ。スポンサー提携は面白いけど「大人の事情」が大きく絡むので痛し痒しである。 ↩︎