プログラミングで「計算論的思考」は身につかない
学校の数学を学んで数学的な考え方が身につくわけではないように,「プログラミング教育」を行っても「計算論的思考」は身につかない。
これは因果関係が逆。 「計算論的思考」ができる人はプログラミングも比較的上手にできる,というだけのことにすぎない。
ここではいつも言っていることだが
数学の問題を解くのに公式の暗記から始める人はプログラマには向いてないので諦めた方がいい
でも高校くらいまでの算数・数学なら暗記だけで何となく解けてしまうのも事実である(私は暗記が苦手なので無理だが)。 同様にプログラミングもある程度ならコピペだけで書けてしまう。 でもこれではいつまで経っても「計算論的思考」は身につかない。 身につくはずがない
本気で「計算論的思考」を身につけさせたいのなら,もっと算数・数学あるいは理科を(単なる知識ではなく)学問体系としてきっちり教えるべきで,「プログラミング教育」なんぞは必要条件にも十分条件にもならない。 「掛け算は順序が大事」などと言ってはばからない未開人の国がどうやってプログラミングを教えるというのだ。
- プログラマの数学 第2版
- 結城 浩 (著)
- SBクリエイティブ 2018-01-16 (Release 2018-02-08)
- Kindle版
- B079JLW5YN (ASIN)
- 評価
タイトル通りプログラマ必読書。第2版では機械学習に関する章が付録に追加された。
- いかにして問題をとくか
- G. ポリア (著), Polya,G. (原著), 賢信, 柿内 (翻訳)
- 丸善 1975-04-01
- 単行本
- 4621045938 (ASIN), 9784621045930 (EAN), 4621045938 (ISBN)
- 評価
数学書。というか問いの立てかたやものの考え方についての指南書。のようなものかな。