GnuPG 2.1.22 リリースと寄付の募集
溜まりに溜まってた更新情報をまとめて挙げておく。
- [Announce] GnuPG 2.1.21 released
- [Announce] Libgcrypt 1.7.7 released
- [Announce] Libgcrypt 1.7.8 released to fix CVE-2017-7526
- [Announce] Scute 1.5.0 released
- [Announce] Libgcrypt 1.8.0 released
- [Announce] GnuPG 2.1.22 released
GnuPG 2.1.21 リリース時にアナウンスされた注意事項は以下の通り。
また Libgcrypt 1.7.8 で “Sliding right into disaster" 脆弱性を軽減する修正が行われている。
影響度は以下の通り。
“CVE-2017-7526 - Red Hat Customer Portal" より
CVSSv3 基本評価値 6.1 (CVSS:3.0/AV:N/AC:H/PR:N/UI:R/S:C/C:H/I:N/A:N
)
基本評価基準 | 評価値 |
---|---|
攻撃元区分(AV) | ネットワーク(N) |
攻撃条件の複雑さ(AC) | 高(H) |
必要な特権レベル(PR) | 不要(N) |
ユーザ関与レベル(UI) | 要(R) |
スコープ(S) | 変更あり(C) |
情報漏えいの可能性(機密性への影響, C) | 高(H) |
情報改ざんの可能性(完全性への影響, I) | なし(N) |
業務停止の可能性(可用性への影響, A) | なし(N) |
CVSS については解説ページを参照のこと。
論文では 1024 bits RSA 鍵の解読を行っている。 今時 1024 bits RSA 鍵で運用している人はいないと思うが,もしまだの方がいたらこの機会に 2048 bits 以上にアップデートすることをお勧めする。 もしくは(可能であれば)楕円暗号に切り替えるか。
その他の修正等については各記事を参照のこと。 最新版をインストールすると以下のようになる。
$ gpg --version
gpg (GnuPG) 2.1.22
libgcrypt 1.8.0
Copyright (C) 2017 Free Software Foundation, Inc.
License GPLv3+: GNU GPL version 3 or later <https://gnu.org/licenses/gpl.html>
This is free software: you are free to change and redistribute it.
There is NO WARRANTY, to the extent permitted by law.
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サポートしているアルゴリズム:
公開鍵: RSA, ELG, DSA, ECDH, ECDSA, EDDSA
暗号方式: IDEA, 3DES, CAST5, BLOWFISH, AES, AES192, AES256, TWOFISH,
CAMELLIA128, CAMELLIA192, CAMELLIA256
ハッシュ: SHA1, RIPEMD160, SHA256, SHA384, SHA512, SHA224
圧縮: 無圧縮, ZIP, ZLIB, BZIP2
余談だが GnuPG では寄付を募っている。
目標は15,000ユーロ/月。 この記事を書いている時点で目標の3分の1程度のペースか。 興味のある方は是非。
私も寄付したいけど,今は財政状況ががが。