GnuPG 2.2 に対応した Gpg4win 3.0.0 がリリース
GnuPG 2.2 に対応した Gpg4win 3.0.0 がリリースされた。
Gpg4win は GnuPG を含む Windows 用のパッケージ群で,以下の製品で構成されている。
これまで Gpg4win は GnuPG 2.0.x をベースに製品を提供してきたが,ようやく最新版においついた感じだ。
Kleopatra は GnuPG の GUI ラッパーで OpenPGP 鍵および X.509 電子証明書の管理を行う。 KMail と連動してメールの暗号化や復号を行うこともできるが Windows 用の KMail は同梱されていない。
GPA も同じく GUI ラッパーで,暗号化や復号を行うことができる。
GpgOL は Microsoft Outlook 用の拡張機能で,Outlook 上で OpenPGP/MIME および S/MIME フォーマットによるメールの暗号化や復号を行うことができる。
GpgEX は Windows Explorer の拡張機能で, Explorer 上からファイルの暗号化や復号を行うことができる。 個人的に GpgEX はかなり使い勝手がいいのでお勧めである。
ちなみに Gpg4win 以外で Windows 用で動作する製品は以下の通り。
- メールの暗号化や復号については Thunderbird+Enigmail でも行うことができる
- Gmail や Outlook.com といった Web メール用に Mailvelope という製品がある。こちらは GnuPG ではなく OpenPGP.js を使っている。 Chrome や Firefox の拡張機能として機能し,メールの暗号化や復号を行う。 Google も Chrome 拡張として E2EMail を公開しているが Mailvelope のほうが先んじている印象だ
- Git for Windows は commit への電子署名に内部で GnuPG を呼び出す(「Git Commit で OpenPGP 署名を行う」を参照)
とまぁ,地味ながら Windows でも GnuPG は活躍してますよ,ということで。
ブックマーク
参考図書
- 暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス
- 結城 浩 (著)
- SBクリエイティブ 2015-08-25 (Release 2015-09-17)
- Kindle版
- B015643CPE (ASIN)
- 評価
SHA-3 や Bitcoin/Blockchain など新しい知見や技術要素を大幅追加。暗号技術を使うだけならこれ1冊でとりあえず無問題。