近代社会は「大人」という期間を最小とすることを目的としている

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八田真行さんが先月から(?)「世界拾い読み」というコラムを連載しているらしい。

リンク先の記事とあまり関係なくて申し訳ないのだが,何となく斎藤環さんの『思春期ポストモダン』という著書を思い出した。 引用の引用でゴメンペコン。

『大人』というのは、子ども時代と老年期との間で、限りなく短縮し続ける期間だ。なぜなら近代社会は、この期間を最小とすることを目的としているのだから

そもそも人間社会における「大人」とか「成熟」というのは「大きな物語」が生んだ幻想に過ぎないのではないか,と思ったりする。 でも,そうなると社会における「ヒト」の行動を合理的に説明(◯◯するほうが得だから人は△△する筈だ)できないことになる。

そこで「論理」と「統計」と「確率」を駆使する「AI 技術」の台頭となるわけだ。 「ヒト」の考えることや行動を理解できなくても予測できれば統制は可能というわけ。

これを更に進めると「AI 技術」が予測する「人の行動」が正しく,予測から逸脱する人は「まとも」ではない,となる。 やぁ,これで「まとも」が定義できた(笑)

ブックマーク

参考図書

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思春期ポストモダン 成熟はいかにして可能か
斎藤環 (著)
幻冬舎 (Release 2013-05-31)
Kindle版
B00CZCW9BE (ASIN)
評価     

終わらない思春期の2つのモードについて。

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生き延びるためのラカン (ちくま文庫)
斎藤 環 (著)
筑摩書房 2012-02-01
文庫
4480429115 (ASIN), 9784480429117 (EAN), 4480429115 (ISBN), 9784480429117 (ISBN)
評価     

ラカン入門書? とはちょっと違うか(笑)

reviewed by Spiegel on 2019-03-01 (powered by PA-APIv5)

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AI vs. 教科書が読めない子どもたち
新井 紀子 (著)
東洋経済新報社 2018-02-02 (Release 2018-02-02)
Kindle版
B0791XCYQG (ASIN)
評価     

4章以外は面白かった。感想文はこちら

reviewed by Spiegel on 2018-02-11 (powered by PA-APIv5)