アルゴリズムの時代
いつもの与太話。 オチはない。 苦手な方は華麗にスルーしていただけると(笑)
老いるということ
(Mastodon への投稿を再構成)
Bluseky で「老い」についての投稿を見かけたので脊髄反射を書いてみた。 「老成」じゃなくて「老い衰える」ほうの話ね。
歳をとれば一度にインプットできる情報量は確実に減る。 あと喜怒哀楽に対するストレス耐性が下がる。 だから「見たいものしか見ない」に陥りがち。 加えて過去の記憶も曖昧かつ都合よく改ざんされがち(←これが昔で言う老人ボケ)。
インプットの容量が落ちるからどうしても情報は絞らざるを得ないし,うちの親とか見て思ったが,周囲の同年代以上の親類とか友人が物理的にいなくなっていくので,下手をすると「テレビがお友達」になりかねない。いまなら YouTuber/VTuber がお友達,かな(笑)
セリア・ホデント著作の『はじめて学ぶ ビデオゲームの心理学』の第1章に感覚・知覚・認知の関係,記憶と認知の関係について簡潔ながら分かりやすい解説がある。
ちうわけで「過去の記憶も曖昧かつ都合よく改ざんされ」るのは年齢に関係なく起きることだし別に異常でも何でもないのだ。 それが脳の機能(作用?)なのだから。 まぁ,年齢を重ねれば「過去の記憶も曖昧かつ都合よく改ざんされ」ることが増えるのは当たり前の話。 君らもいずれそうなるんだよ(笑)
40歳は「不惑」であると同時に「初老」に入る季節でもある。 出来ることと出来ないことが徐々に変わっていくことを受け入れる準備を始めるのが「初老」だったのだな,とアラカンの今になって思うのだった。
アルゴリズムの時代
「認知は意味(知識)をつかむこと」に関係するかどうか分からないけど,最近面白い記事を見かけた。
これは米国の話らしいが(日本では状況が違うと思う),特に以下の部分が面白かった。
そういえば『キュレーションの時代 』なる本が出たのは2011年だったか(読んでない)。 個人的にはネットの「キュレーション」も大概だと思っていたが,今はそれを上回る時代のようだ。 さしずめ「アルゴリズムの時代」といったところか。
LLM は物凄く端折って言えば「翻案の大量生産」であり,クリエイターを中心に AI-phobia とでもいうべき社会現象を引き起こしているのは無理もないと思うが(恐怖は怒りを駆動する),広く AI 技術について本当に「怖い」のは,個人の趣味嗜好を「アルゴリズム」が(主としてサービスプロバイダに都合よく)誘導できてしまうことだろう。 もっと過激なことを言うなら AI は人の認知を歪めることができるわけだ。
いや「正しい」認知を機械が与えてしまうと言うべきか。 だって機械は正しいのでしょう(笑)
ブックマーク
参考
- はじめて学ぶ ビデオゲームの心理学 脳のはたらきとユーザー体験(UX)
- セリア ホデント (著), 山根 信二(監修) (著), 山根 信二 (翻訳), 成田 啓行 (翻訳)
- 福村出版 2022-12-15 (Release 2023-07-03)
- Kindle版
- B0C9Z7KGRN (ASIN)
- 評価
Kindle 版が出ている。ゲームデザイナやゲームエンジニアだけでなく,ソフトウェア・エンジニアは全員読むべき。あと,ゲーマーな人も読むといいよ。感想はこちら。