VTuber ごっこ
前回は Web カメラからの映像をゲーム画面と合成して Zoom に出力するところまでやった。 こうなると次は VTuber だよね。
そういや,今って VTuber の定義ってあるんだっけ。 まぁ,定義するのがバカバカしいほど意味が広がってるのは確かだけど。 日本版 Wikipedia の記事を見ても「結局 VTuber ってなんやねん?」という感想しか出ないし。
日頃お世話になってる Kagi Assistant に「技術寄りに定義して」と頼んだら,こう返してくれた。
まぁ,この辺が無難だろうな。 そして「技術的な構成要素」として以下の3つを挙げてくれた。
- モーションキャプチャ(身体の動き)
- フェイシャルキャプチャ / トラッキング(表情)
- リップシンク(音声同期)
つまり動く CG キャラを使って上の3つの要素を満たせば,一応は「VTuber ごっこ」ができるわけだ。 「動画配信プラットフォームで活動」する気はないけど。
既存の Web カメラを使って Live2D1 のアバターを動かすことはできそうだ。
調べてみたところ(調べたのは AI だが),どうやら Ubuntu 環境で Live2D モデルを動かすには VTube Studio 一択のようだ。 VTube Studio は Steam で提供されている。 使い方と OBS Studio との連携方法は以下のページが参考になった。
ただ Ubuntu 環境で使う場合は,そのままでは Web カメラを認識しないので Facetracker も導入する必要がある2。 Facetracker は Flatpak で提供されている3。
$ sudo flatpak install flathub de.z_ray.Facetracker
Looking for matches…
Required runtime for de.z_ray.Facetracker/x86_64/stable (runtime/org.gnome.Platform/x86_64/50) found in remote flathub
Do you want to install it? [Y/n]: y
de.z_ray.Facetracker permissions:
ipc network fallback-x11 wayland x11 devices
ID Branch Op Remote Download
1. [✓] de.z_ray.Facetracker.Locale stable i flathub 2.0 kB / 4.1 kB
2. [✓] org.freedesktop.Platform.GL.default 25.08 u flathub 4.4 MB / 142.4 MB
3. [✓] org.freedesktop.Platform.GL.default 25.08-extra u flathub 3.0 MB / 142.4 MB
4. [✓] org.freedesktop.Platform.codecs-extra 25.08-extra u flathub 869.0 kB / 14.4 MB
5. [✓] org.gnome.Platform.Locale 50 i flathub 147.7 kB / 385.9 MB
6. [✓] org.gnome.Platform 50 i flathub 254.2 MB / 408.8 MB
7. [✓] de.z_ray.Facetracker stable i flathub 167.9 MB / 171.4 MB
Changes complete.
VTube Studio と連携させるために,以下のディレクトリに設定ファイル ip.txt を置く。
~/.local/share/Steam/steamapps/common/VTube Studio/VTube Studio_Data/StreamingAssets/
ip.txt の内容は以下の通り。
# To listen for remote connections, change this to 0.0.0.0 or your actual IP on the desired interface.
ip=0.0.0.0
# This is the port the server will listen for tracking packets on.
port=11573
起動するとこんな画面が表示される。
Webcom でカメラを指定する以外は既定のままでも動くが Server Settings はそのままだと多分ヤバいので変えたほうがいいだろう。
Server Settings を変えた場合は先程の ip.txt も記述を合わせること。
左上のボタン(アイコンではない)を押さないとトラッキングが始まらないので注意。
VTube Studio にカメラを繋いでキャリブレーションなどの設定をし,背景をグリーンバックにした状態がこれ。
VTube Studio にはあらかじめいくつかの Live2D モデルが用意されていて,比較的自由に使っていいみたい(EULA があるので注意)。 もちろん自前で用意したモデルも使える。
下の方で小さいのがちょろちょろ動いてるが,これが watermark になってるらしい。 DLC を購入(1,520円)すると消せるそうな。 買い切り有り難い。
VTube Studio をソースとして OBS Studio に取り込んでフィルタを設定したところ。
クロマキーで背景が綺麗に抜けているのが分かる。 gogh 画面と合わせるとこんな感じ。
うんうん。 いい感じやね。 くたびれたオッサンの絵面がこうなるんだから,そりゃあ VTuber が流行るわけだよ(笑)
さて OBS はだいたい遊び尽くしたかな。 Streamplace を使った gogh 作業配信は気まぐれで続けている。 Bluesky でアナウンスするので,よろしかったらどうぞ。
ブックマーク
参考
- VTuber学
- 岡本 健 (その他), 山野 弘樹 (その他), 吉川 慧 (その他)
- 岩波書店 2024-08-28 (Release 2024-08-28)
- Kindle版
- B0DBZ3QP7J (ASIN)
- 評価
VTuber を歴史的観点,理論的観点から記述していく試み。多様な論者が登場してなかなか面白い。Kindle 版も横書きで読みやすい。
- VTuberの哲学
- 山野 弘樹 (著)
- 春秋社 2024-03-20 (Release 2024-04-20)
- Kindle版
- B0D1V1WXRH (ASIN)
- 評価
VTuber を哲学的視点から記述していく試み。固定レイアウトなのでブラウザの Kindle Cloud Reader で読めるの助かる。
-
「Live2D」の名称およびロゴは株式会社 Live2D の登録商標だそうな。また,開発用のソフトウェア(SDK および Live2D Cubism Editor)の利用には,利用者の規模や目的に応じた使用許諾契約(EULA)が適用されるとのこと。ちなみに VTube Studio にも EULA が設定されているので利用の際はご注意を。 ↩︎
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VTube Studio は OpenSeeFace に対応している。 OpenSeeFace 自体は Python スクリプトのようだが Facetracker が OpenSeeFace のインタフェースを持っているということらしい。 ↩︎
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Flatpak は Ubuntu に既定で入っていない。 Flatpak の導入については前回の記事を参照のこと。 ↩︎






