本当に「良心」を無意味化する時代がやってくる?

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この記事に掲載されている写真,上から店内を見下ろす構図を見てピンと来る人は多いんじゃないだろうか。 そう,これは万引き監視のカメラ構図である。

そういえば以前

という記事を書いた。 この記事の元ネタは yomoyomo さんの以下の記事なのだが

犯罪をなくすには犯罪が起きるリスクを減らせばよい。 万引きが心配なら客が手に取った商品を機械が読み取って勝手に精算してしまえばいい。 店員がレジの金をちょろまかすなら,そもそもレジなんか置かなきゃいいのだ。

まさに人の「良心」を無意味化する社会が AI によってもたらされる日も近いのかもしれない。 シンギュラリティ仮説なんか目じゃないよね(笑)

後期近代社会における社会統制の基調にあるもの、それは「保険統計主義」である。 すでにみたように〔第2章の表2-2(一一九頁)〕、ここでは正義を追求することよりも被害を最小限にすることが求められている。 そして犯罪や逸脱の原因を探ったところで犯罪という社会問題は解決しないとみなされている。 保険統計主義の中心にあるのはリスク計算である。 それは精度の高い確率論的解析であり、そこで注意が向けられるのは問題の原因ではなく、その問題が起こる蓋然性である。 保険統計主義にとって重要なのは、正義ではなく、被害の最小化である。 それが目的とするのは、世界から犯罪をなくすことではなく、損害を最小限にする効果的手段である。 それが追求するのは、ユートピアをつくりだすことではなく、敵意に満ちたこの世界に塀で囲まれた小さな楽園をできるだけ多くつくりだすことである。 (p.170)
via 排除型社会

無人コンビニは「人の良心を無意味化する社会」を象徴するものになるかもしれない。 良心やマナーや規則・罰則に頼らずとも人を統制できるのなら,道徳教育なんて要らなくなるかもね♥

ブックマーク

参考図書

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排除型社会―後期近代における犯罪・雇用・差異
ジョック ヤング Jock Young
洛北出版 2007-03
評価

後期近代の眩暈―排除から過剰包摂へ 断片的なものの社会学 スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ 新しい貧困 労働消費主義ニュープア 弱者の居場所がない社会――貧困・格差と社会的包摂 (講談社現代新書)

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reviewed by Spiegel on 2015-09-15 (powered by G-Tools)