Trello で引っ越し

no extension

前回の話の通り実家に引っ越すことになったのだが,今まで過ごしてきた環境を整理するのに必要なタスクが多く私の貧弱な脳みそでは管理しきれなくなったため Trello を試すことにした。

Trello はタスクを付箋紙のように貼り付けて運用するタスク管理サービスで,最小構成であれば無料で利用できる。 今回 Trello を選択した理由は以下の通り。

  • 操作がシンプルで,いわゆる「かんばん方式」と相性がいい
  • スマートフォンなどの携帯端末で運用でき,しかも直感的で比較的分かりやすい
  • 日本語でおk

Trello ではプロジェクトを「ボード」と呼び,ボードの中に複数の「リスト」を作成できる。 更に「リスト」の中に複数の「カード」を作成することができる。 この「カード」が付箋紙の役割となる。 「リスト」と「カード」はいくらでも追加できるようだ。

Getting Started With Trello (Demo) - YouTube

「引っ越し」ボードの作成

まずは「引っ越し」ボードを新規に作成し,その中に以下のリストを作成する。

リスト名 内容
掲示 タスク以外の情報を置いておく
課題 「引っ越し」に関するタスクを置いておく
着手中 「引っ越し」に関するタスクのうち着手中のものを置いておく
確認待ち 着手中のタスクの中で待ち状態(自身ではアクションを起こせない)のものを置いておく
完了 完了したタスクを置いておく

必要となるタスクを列挙する

次に「引っ越し」に必要なタスクをカードとして「課題」リストに列挙する。 このときはタスク間の関係とか優先順位とかはとりあえず横において,ひたすら列挙することに専念する。

タスクを整理し優先順位を付ける

列挙したタスクを整理する。 このとき,以下のことに注意する。

  • タスク以外のカードを除外する
    • 情報(引越し業者の連絡先など)のみのカードは「掲示」リストに移動する
    • ルーチンワーク(毎週のゴミ出しなど)はタスクに含めず情報として「掲示」リストに移動する
    • イベントやマイルストーンは除外する(後述) ただしイベントやマイルストーンの前準備としてのタスクについては別途カードを起こして整理する
  • タスク間の関連が強いものについてはひとつのカードにまとめ,サブタスクをチェックリストとして列挙する
  • カードに「期限」を設定する(とりあえず大雑把な期限でよい)

タスクの優先順位の付け方はプロジェクトによって色々あると思うが「引っ越し」の場合は明らかに「期限」が優先順位のキーになる筈である。 そこで「掲示」リストの各カードを「期限」の昇順でソートする。

スケジュール・サービスとの連携

Trello には “Power-Up” と呼ばれる拡張機能があって,これはボードメニューから設定できる。 無料ユーザもひつだけ “Power-Up” を追加できるのだが,ここで Calendar 機能を追加することを強くオススメする。

Calendar 機能では期限を設定したカードを対象にカレンダー表示ができるのだが, iCal 形式でエクスポートできる。 これを Google Calendar や他のカレンダー・サービス(またはアプリ)にインポートすることでスケジュール管理ができるようになる。

前節で「イベントやマイルストーンは除外する」と書いたが,ルーチンワークやイベント・マイルストーンはカレンダー・サービス(またはアプリ)で管理すればタスクとスケジュールとの連携が可能になる。 これでプロジェクト全体の見通しがとても良くなるので是非お試しあれ!

タスクに着手する

「課題」リストのカードのうち着手可能なタスクから「着手中」リストに移動する。 このときタスクの担当者を「メンバー」としてセットする。 こうしておけば担当したタスクについて Trello のホームページに「次にやる」カードが表示される。 逆に「完了」リストに移動したカードからは「メンバー」を削除すること。

(引越し業者など)相手からのアクションを待っているタスクについてはカードを「確認待ち」リストに移動する。 このとき確認の問い合わせ担当を「メンバー」としてセットし,確認のデッドラインを「期限」にセットする。 カードを「確認待ち」リストから「着手中」リストに戻す際に「メンバー」をタスク実行者に「期限」を完了予定日時に設定し直す(実はこのタイミングでスケジュールの確認・見直しができる)。

「確認待ち」リストは定期的に見直すことで(ルーチンワークとしてスケジュール管理する)見落としをなくす。

あるタスクを遂行中に副次的に別のタスクが発生した場合は遠慮なくカードを追加する。 このとき,いったん「課題」リストにカードを起こして全体を見ながら整理するクセをつけるとよい。 「全体最適化」というやつである。

カードのコメント機能はメンバー間のやり取りのみに利用する。 情報を追加する場合は「詳細説明」に追記する。

何らかの理由で期限までにタスクの遂行が難しいと分かったら遠慮なくリスケジュールする。 タスク管理ではタスクの完遂が最優先事項であり,タスク管理とスケジュール管理が競合するのであればタスクの遂行を優先すべきである。 Trello では「期限」をキーに簡単にソートし直せるためリスケジュールも比較的簡単にできる(もちろん,そのための人間側の調整は大変だけど)。

GTD は失敗したけど Trello なら大丈夫

実は一度 GTD (Getting Things Done) 手法によるタスク管理をやったことがあるのだが3ヶ月ほどで挫折してしまった。 挫折した理由は分かっていて,何らかのイレギュラー(病気とか)が起こった場合に,それを修復しようとして無理をしてしまい,そこから管理が破綻していくのである。

じゃあ何故 Trello で大きな破綻もなく上手く行ったかというと,実は Trello はスケジュール管理が得意ではなく,自然にタスク完遂を優先に運用できるからだと気がついた。

GTD はどちらかというとワークフローのための管理手法であり,タスクとスケジュールの分離が難しく,しかもスケジュール完遂が優先されがちである。 多分この辺が私の性格に合ってないんじゃないかと思う。

本来こういったタスク管理はチームで運用してこそ威力を発揮すると思うが(リーン開発とかアジャイルとかスクラムとか),今回のような機会を通してその片鱗を経験しておくのは悪くないんじゃないかな。

ブックマーク

参考図書

photo
リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営
HenrikKniberg, 角谷信太郎
市谷聡啓 (翻訳), 藤原大 (翻訳)
オーム社 2013-10-25 (Release 2017-07-15)
eBooks Kindle版
ASIN: B01IGW5IIW
評価     

私はこれで勉強しました。もう一回読み直すかな。

reviewed by Spiegel on 2018-12-24 (powered by amazon-item v0.2.0)