RSA-240 が解けたらしい
“RSA-240 Factored - Schneier on Security” 経由:
RSA challenge list のうち RSA-240 が解けたようだ。
なお
だそうな
まぁ,クラウド等を使った安価な分散コンピューティングや実用化されつつある量子コンピュータの台頭により,これから状況は変わっていくだろうけど一応の指標にはなると思う。
ちなみに,セキュリティ強度と鍵長の関係は以下の表の通り(単位は全てビット)。
Security
StrengthSymmetric
key
algorithmsFFC
(DSA, DH,
MQV)IFC
(RSA)ECC
(ECDSA,
EdDSA, DH,
MQV) $\le 80$ 2TDEA $L=1024$
$N=160$ $k=1024$ $f = 160\text{ - }223$ $112$ 3TDEA $L=2048$
$N=224$ $k=2048$ $f = 224\text{ - }255$ $128$ AES-128 $L=3072$
$N=256$ $k=3072$ $f = 256\text{ - }383$ $192$ AES-192 $L=7680$
$N=384$ $k=7680$ $f = 384\text{ - }511$ $256$ AES-256 $L=15360$
$N=512$ $k=15360$ $f=512+$ SP 800-57 Part 1 Revision 5
5.6.1.1)
更に各セキュリティ強度の有効期限は以下のとおりだ。
Security Strength
Through
20302031 and
Beyond$\lt 112$ Applying Disallowed
Processing Legacy use $112$ Applying Acceptable Disallowed
Processing Legacy use $128$ Applying/Processing Acceptable Acceptable $192$ Acceptable Acceptable $256$ Acceptable Acceptable SP 800-57 Part 1 Revision 5
5.6.3)
まぁ今どき1,024ビット以下の鍵長で運用している馬鹿者はおらんじゃろうけど,2030年以降を見据えるならそろそろ RSA や ElGamal/DSA 等の古い公開鍵暗号について見直しを始めるべきなんだろうね。
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