人の靭性
Twitter での脊髄反射 tweet に微妙に反応があったみたいなので,本の紹介を兼ねてちょろんと書いておく。
セキュリティ・システムにおける「
このように「システムの壊れ方」について 剛性⇔靭性 という対比で説明している。 具体例については書籍を見ていただきたいが,この説明の後,第10章「セキュリティの中心は人である」に続くわけだ。
「人はセキュリティの最弱点」とはよく言われるが,システムの 剛性⇔靭性 の対比で考えた場合は,人はセキュリティの最強点にもなり得る。 ある意味で最後の切り札(ace in the hole)と言ってもいいかも知れない。
どうだ,耳が痛かろう(笑) これが2003年に(原書が)出版された本の内容だよ。
Twitter でも書いたが,人の靭性を軽視すると,いったん破られたときに止める手段がなくなり class break を引き起こしやすい。 かといって人に依存しすぎて「運用でカバー」でも人が疲弊するだけだけど。 お互いが有機的に連携できる落とし所を探すのが「改善」というやつである。
ブックマーク
参考図書
- セキュリティはなぜやぶられたのか
- ブルース・シュナイアー (著), 井口 耕二 (翻訳)
- 日経BP 2007-02-15
- 単行本
- 4822283100 (ASIN), 9784822283100 (EAN), 4822283100 (ISBN)
- 評価
原書のタイトルが “Beyond Fear: Thinking Sensibly About Security in an Uncertain World” なのに対して日本語タイトルがどうしようもなくヘボいが中身は名著。とりあえず読んどきなはれ。ゼロ年代当時 9.11 およびその後の米国のセキュリティ政策と深く関連している内容なので,そのへんを加味して読むとよい。
- OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル
- チェット リチャーズ (著), 原田 勉 (翻訳)
- 東洋経済新報社 2019-02-22 (Release 2019-02-22)
- Kindle版
- B07ND6QTN4 (ASIN)
買ったはいいが,実はまだ読んでない。