アクセス制御状態の4分類
Bruce Schneier 先生の記事より:
元ネタは Cryptocurrency Wallet (何となく嫌なので日本語で書いてやらんw) に関する以下の論文:
Abstract には
とあるが, Bruce Schneier さんが指摘される通り,これはもっと一般的なアクセス制御に関わるアカウント情報や暗号鍵の状態についても応用可能となる。 すなわち:
safe Only the user has access, loss No one has access, leak Both the user and the adversary have access, or theft Only the adversary has access
の4つの状態を定義することで
というわけだ。 件の論文はこの4状態とその関係を定量的に評価している点で素晴らしく,他のセキュリティ評価にも使えるため “It’s a truly elegant way of conceptualizing the problem” と絶賛されているのだろう。
というわけで,覚え書きとして記しておく。
参考図書
- セキュリティはなぜやぶられたのか
- ブルース・シュナイアー (著), 井口 耕二 (翻訳)
- 日経BP 2007-02-15
- 単行本
- 4822283100 (ASIN), 9784822283100 (EAN), 4822283100 (ISBN)
- 評価
原書のタイトルが “Beyond Fear: Thinking Sensibly About Security in an Uncertain World” なのに対して日本語タイトルがどうしようもなくヘボいが中身は名著。とりあえず読んどきなはれ。ゼロ年代当時 9.11 およびその後の米国のセキュリティ政策と深く関連している内容なので,そのへんを加味して読むとよい。