「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
まさか,このブログで特定のテレビ番組について語る日が来るとは(笑)
これって実は宇宙論を習うときに最初に出てくる「問い」なんだよね。 私も学生時代に宇宙論の授業(広大の牟田先生の授業)で習ったよ。
厳密には
地球から見てあらゆる方向に星があると仮定するなら,それらの光が集積されて夜空はもっと明るくなる筈なのに,実際には夜は昼より暗いのは何故か?
だったかな。 つまり,この「問い」について考えることで宇宙論的な時間と空間の概念を学ぶわけですな。 懐かしいなぁ。
「チコちゃんに叱られる」はテレビ番組をほとんど見ない私が唯一積極的に見てる番組。 まぁ土曜朝の再放送しか見れないんだけど(だって平日の夜は僅かな憩いの時間なのに,その時間をテレビ如きに取られたくないぢゃん)。 しかも,ここのところ土曜の朝は忙しくてテレビを見てる暇もない(だから今回の件も見ていない)。 たぶん来週も見れないだろう。
正しい「問い」を立てるのは正しい「答え」を導くよりも難しい。
「チコちゃんに叱られる」では「答え」そのものは大して重要ではなくて「問いを立てる」「問いについて考える」ことがメインディッシュになっている。 だから最後に提示される「答え」に「えー?」ってなるのも含めてワンセットなわけだ。 だって「えー?」ってなれば更にその続きを考え(あるいは調べ)ようとするでしょ。 故に「ボーっと生きてんじゃねーよ!」になるわけよ。 上手くできてるよね。
この一連の「対話」が面白くてつい見ちゃうんだよなぁ。
私も昔は押し付けがましい教養番組や情報番組を「説教番組」と呼んで毛嫌いしてたけど1,もうテレビは(ラジオと同じく)万人のメディアではないし,ソーシャル・メディアとの不気味な共生(共依存?)関係は気になるけど,基本的には「押し付けられた答え」に対しては「何も思わない」ことにしている。 「思う」こと自体が非生産的行為。 もしムカついて我慢できなくなったらテレビから離れればいい(そして忘れる)だけだ。
最後にまとめると,エロとウンチクとグルメは3日見たら飽きる,ということで。 「チコちゃん」は飽きずに見れるといいねぇ(笑)
ブックマーク
参考図書
- 宇宙創成はじめの3分間 (ちくま学芸文庫)
- S. ワインバーグ (著), Weinberg,Steven (原著), 信彌, 小尾 (翻訳)
- 筑摩書房 2008-09-10
- 文庫
- 4480091599 (ASIN), 9784480091598 (EAN), 4480091599 (ISBN)
- 評価
学生時代に「宇宙論」の講義で使われた教科書。文庫本版が出てたのか。内容が古いので最近の知見と合っているかどうかは怪しいが,読み物としては十分楽しめる。
- いかにして問題をとくか
- G. ポリア (著), Polya,G. (原著), 賢信, 柿内 (翻訳)
- 丸善 1975-04-01
- 単行本
- 4621045938 (ASIN), 9784621045930 (EAN), 4621045938 (ISBN)
- 評価
数学書。というか問いの立てかたやものの考え方についての指南書。のようなものかな。
- 数学ガールの誕生 理想の数学対話を求めて
- 結城 浩 (著)
- SBクリエイティブ 2013-09-13 (Release 2014-09-13)
- Kindle版
- B00NAQA33A (ASIN)
- 評価
結城浩さんの講演集。こういう場所に立ち会える今の学生さんは羨ましい。
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今でもみ◯某とかさ◯い某が出てくる番組は見ない。誤解のないように言っておくとこれは彼ら本人に対する好悪には関係ない。そもそもお会いしたことないし(笑) 芸能人ってのはテレビ越しでは「記号」だからね。 ↩︎