DRM 制限されているメディアから銭を巻き上げようとする文化庁

no extension

また始まったよ,文化庁。

で,これ関して電子情報技術産業協会(JEITA)が早速反応している(PDF 注意)。

見解 」の方には経緯も含めて詳しく解説されているので是非ご覧あれ。

個人的には

録画補償金制度の開始から約 10 年で機能停止、それから 10 年が経過しコンテンツ流通形態の多様化など社会環境も大きく変化した現在、あえて 1990 年代の社会環境を背景に制度設計された 20 年以上前の仕組みをそのままに、今回対象の機器追加を行うことの必要性や合理性が、何も示されていない
判決で「著作権保護技術が伴っているか否かは、補償金の対象とするか否かにおいて大きな要素」と判示されたにも関わらず、「ブルーレイレコーダー」に DRM 技術が搭載されていることが要素として全く考慮されていない

というのは全く以ってそのとおりだと思う。 つか,今更ブルーレイかよって感じなのだが。 テレビ番組なんか「録画」しなくてもネットで合法的に見れるだろ。 パソコン買ったときも BDD は意図的に避けたし。 Mac とかそもそもディスク・ドライブがない。 ストレージとしては「円盤」はもうオワコンだよ。 それとも文化庁は BD を市場から駆逐したいのかな。 漢は黙って外付け SSD(笑)

もしかしたら私のように思ってる人が多いと見込んで「今ならゴリ押しできる」とでも考えているのかね。

今からブルーレイレコーダーは買わないからいいや、と思われるかもしれないが、対象の指定に関係各所の合意形成は不要ということになれば、今後どう拡大されるか分からない。「実はハンドルもブレーキもいらなかったです」という話だからである

私は3年前から「政治的無関心」を年間目標にしているのでこれ以上ツッコまないが「我こそは!」という方は是非パブコメでぶっちゃけちゃってください(締切は 2022-09-21)。 まぁ,文化庁が「関係各所の合意形成は不要」と考えているならどんなパブコメを書いても無視される可能性が高いけど。 つくづく日本は法治国家じゃないんだねぇ。

ブックマーク

参考図書

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著作権は文化を発展させるのか: 人権と文化コモンズ
山田 奨治 (著)
人文書院 2021-07-29 (Release 2021-07-29)
Kindle版
B099RTG3J7 (ASIN)
評価     

著作権を「ユーザーの人権」という観点から捉え直す。その後 文化→コモンズ→文化コモンズ と進み,本当の意味で「文化の発展に寄与する」とはどういうことか考察していく。

reviewed by Spiegel on 2022-10-23 (powered by PA-APIv5)

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〈海賊版〉の思想‐18世紀英国の永久コピーライト闘争
山田 奨治 (著)
みすず書房 2007-12-20
単行本
4622073455 (ASIN), 9784622073451 (EAN), 4622073455 (ISBN)
評価     

「コピーライト永久独占を目論む大書店主に挑む〈海賊出版者〉ドナルドソンの肖像。法廷闘争を軸に著作権を史的に考察する。」(帯文より)

reviewed by Spiegel on 2018-11-13 (powered by PA-APIv5)

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〈反〉知的独占 ―特許と著作権の経済学
ミケーレ・ボルドリン (著), デイヴィッド・K・レヴァイン (著), 山形浩生 (翻訳), 守岡桜  (翻訳)
NTT出版 2010-10-22
単行本
4757122349 (ASIN), 9784757122345 (EAN), 4757122349 (ISBN)
評価     

「知的財産権は、人類進歩を阻害する!」(帯文より)

reviewed by Spiegel on 2018-11-17 (powered by PA-APIv5)