APT で upgrade/dist-upgrade できなかったとき
実は今回で2度目。 たぶん3度目もあるだろうということで,覚え書きとして残しておく。 つっても大した話ではないが。
APT (Advanced Package Tool) で apt upgrade
する際「以下のパッケージは保留されます」みたいな感じで保留されることがある。
そういうときは大抵 apt dist-upgrade
で何とかなると聞いているのだが(本来はディストリビューションのアップグレードで使うコマンド),それでも上手くアップグレードしてくれない場合がある。
諦めてググってみたら「結局apt install
で明示的に指定すればいいみたいです」という身も蓋もない解決策を見かけて「ええのん?」と思ったが,他に方法も見当たらないので思い切って apt install
でアップグレードした。
なお apt install
を使う場合は対象のパッケージを明示する必要がある。
いや,流石に xwayland や systemd がアップグレードされないのは拙いだろう,ということで。 なんか NAS に SAMBA 経由でアクセスできなくなってたし。
apt install
で無理やりアップグレードして再起動(厳密にはシャットダウンからのコールド・スタート)後 SAMBA アクセスもちゃんとできるようになった。
まずはめでたし。
ホンマにええんかなぁ…
【2022-10-16 追記】 Phased Updates
詳しい解説記事を見つけた。 これによると
元々フェーズドアップデートは「Ubuntu Desktop 13.04」の「ソフトウェアの更新」で導入された機能です。
その後APT全体でこの機能が有効化され、「Ubuntu 22.04 LTS」でも引き続き有効になっています。フェーズドアップデートは、特定のパッケージのアップデートをユーザーに段階的に提供する仕組みです。
言い換えれば一度に全ユーザーにアップデートを提供するのではなく、アップデートを提供するユーザーを絞りながら、徐々に提供対象のユーザーを増やしていく機能です。
らしい。 ということは放っておいてもいずれはアップデートされるということか。
保留されているパッケージが phased update の対象かどうかは以下のコマンドで分かるそうな。
$ apt policy <package name>
今度見かけたら試してみよう。 でも xwayland や systemd のアップデートが保留されるのは勘弁して欲しいのだが…
参考
- スーパーユーザーなら知っておくべきLinuxシステムの仕組み
- Brian Ward (著), 柴田 芳樹 (翻訳)
- インプレス 2022-03-08 (Release 2022-03-08)
- 単行本(ソフトカバー)
- 4295013498 (ASIN), 9784295013495 (EAN), 4295013498 (ISBN)
- 評価
版元で PDF 版が買える。セキュリティ・エリアにも持ち込めるよう紙の本を買ったのだが,オンライン読書会が始まったので PDF 版も購入。Linux システムの扱い方に関するリファレンス本として優れている。最初に軽く流し読みして,必要に応じて該当項目を拾い読みしていけばいいだろう。