最近すっかり疎遠になっている Twiter の TL を眺めてたら
という記事が紹介されていた。
つか CCjp ってまだ活動してるんだねぇ。
もう看板だけの組織だと思ってたよ(笑)
いわゆる “copyleft trolls” は CC licenses の古いバージョンに起因する不備をついたもので,2022年のはじめ頃に話題になったものだ。
1年以上前の話を今更? 選挙時期だし,ひょっとして何かの政治宣伝か? と思ったが,どうも最近になって本家 CC が出した
を受けてのものらしい。
CC licences 執行の3つの原則とは以下のとおり:
もう少し言うと「ライセンスの目的は(利用条件を遵守させることにより)知的コモンズを拡大することにあり,(違反を誘発して)お金を巻き上げるビジネスモデルであってはならない」ということだ。
“Copyleft trolls” の経緯と経過については Cory Doctorow さんが最近書かれた “Flickr to copyleft trolls: drop dead” が詳しい。
4月1日と明記されてたのでエイプリルフールを疑ったが,マジな記事なようだ(笑)
これによると Flickr のガイドラインに以下の文言が追加された。
これは上述した CC の「執行に関する原則」を受けてのものだね。
このガイドラインに違反する「トロル」な行為を受けた場合の報告手段も示されている。
Flickr は Yahoo! / Verizon 時代の「技術的負債」を返済するのに忙しく,なかなか前に進んでいないように見えるが
とも書かれている。
Flickr Foundation については私も以前に紹介したので参考にどうぞ。
あとは Cory Doctorow さん自身が脅迫を受けた(?)話とか書かれていてなかなかに面白いので,ぜひ件の記事をご覧あれ。
Cory Doctorow さんといえば
という記事があって,その冒頭でいきなり
とか書かれていて,あまりの納得感に思わず笑ってしまったのだが,「ビジネス顧客にとって良き存在になるために、ユーザを虐げる」をプラットフォームの第2フェーズとするなら, Flickr はこのフェーズへの移行をどうにか踏み留まっている状況か。
末永く踏み留まっていただきたいものである。
まぁ,なんちうか「文化の発展に寄与する」ってのは,こういう活動を指すんだよね,本来は! どこぞの文化庁やら文科省やら,あるいは某 Twitter とかに於いては,よくよく考えていただきたい。
ブックマーク
参考文献
- 著作権は文化を発展させるのか: 人権と文化コモンズ
- 山田 奨治 (著)
- 人文書院 2021-07-29 (Release 2021-07-29)
- Kindle版
- B099RTG3J7 (ASIN)
- 評価
著作権を「ユーザーの人権」という観点から捉え直す。その後 文化→コモンズ→文化コモンズ と進み,本当の意味で「文化の発展に寄与する」とはどういうことか考察していく。
reviewed by Spiegel on 2022-10-23 (powered by PA-APIv5)