ビンボー人は TODO をやってはいけない
タイトルは釣りです,もちろん。
富裕層は経済力でリスクを回避し経済力で「時間」を買う。 ビンボー人はそれ以外の方法でリスクを回避し時間を作り出すしかない。
昨年末の引っ越しを Trollo で管理してみて痛感したが, TODO 管理の目的は「TODO をなくす」ことである。
TODO 管理を行うにあたって最初にやることは TODO を列挙しトリアージしていくことだが,大雑把に以下の3つに分類できるだろう。
- 必ずやらなければならないこと
- いつかやらなければならないが優先順位の低いこと
- やりたいこと
これを縦軸として,横軸に時間(有効期限)を加えたものが TODO 全体の分布になる(縦横の向きはどっちでもいいけど)。
で,この中に「毎日必ずやらなければならないこと」が存在する筈である。 例えば日常の家事など。 そういったものに時間を割り当てていくと「毎日必ずやらなければならないこと」に殆ど「時間」が奪われてしまうか,場合にとっては「時間」が足りないことに気がつくだろう。 いわゆる「日常に忙殺される」ってやつで「やりたいこと」ができる未来など何処にも見えないのである。
これを改善しないまま TODO 管理を続けていくと,それがどんなに優れたワークフローであっても,必ず破綻する。 しかし改善するには「必ずやらなければならないこと」を減らすしかないのだ。
最初に述べたように,富裕層は「毎日必ずやらなければならないこと」を減らすために経済力を使う。 たとえば,家事はヘルパーさんを雇う,仕事上の雑事も秘書を雇う,移動に時間がかかるなら自家用飛行機を買う,といった感じに。
じゃあ経済力が使えないビンボー人はどうするか。 「毎日必ずやらなければならないこと」を複数人で分け合うか,それもできないならオミットするしかない!
ポイントは TODO を遂行するために自身やその時間を売り渡すのではなく TODO のほうを削り落とすことである。 ほんでもって,これこそが「断・捨・離」の本質だと私は思う。 「本棚にあふれる本を捨ててスッキリ」なんてのはただの気分の問題であり,何の解決にもなっていないのだ。
「持たざる人」が唯一所有できるのが自分自身とその時間であるなら,それを搾取する存在(TODO)を近づけてはいけない。
- モモ (岩波少年文庫)
- ミヒャエル・エンデ (著), 大島 かおり (著)
- 岩波書店 2005-06-16 (Release 2017-07-20)
- Kindle版
- B073PPWX7L (ASIN)
- 評価
そういえばこの作品を紹介してくれたのは同じ学科の先輩だった。それからハマってミヒャエル・エンデの作品を買いまくったんだよなぁ。あの頃は若かった。まぁ当時の本は殆ど処分したけど。