私達の10年

no extension

なんとなく予感がしてたけど,やはり風邪を引いてしまった。 昨夜に前回の記事を書いて以降,飯時以外はずっと寝ている。 おかげで年末年始のテレビから完全に解脱(笑)できました。 ケータイから元日の Twitter や Facebook の TL を見ても「みんなテレビで消耗してるんだなぁ」という感想しか浮かばない。

昨年痛感したのが「日常に忙殺されることの恐ろしさ」で,これはほとんど思考停止に近い状況だった。 そんな状況を予想し,安易に知ったかぶりしないで「政治的無関心」を年次目標に掲げた昨年初の私を誰か褒めてくれ(笑)

故に「今年の目標も『政治的無関心』でいっか」と思ったのだが,以下の記事を読んで今年は少し考え方を変えることにした。

相変わらず WIRED.jp はこういう重要な記事の翻訳はしないのな。 どのみち WIRED.jp は全く参照しなくなったので別にいいんだけど。

考えてみれば,いや考えるまでもなく今年は2020年で,この10年を振り返る節目の年である。 そしてネット関連でこの10年最大のトピックは上の記事でも挙げられているように

  1. アラブの春(から続く中東の混乱)
  2. スノーデンによる NSA 内部告発
  3. 監視資本主義による個人の搾取

の3つだろう。

白田秀彰さんの「グリゴリの捕縛」に引きつけて考えるなら「アラブの春」は暴力,「スノーデンによる NSA 内部告発」は情報力,「監視資本主義による個人の搾取」は経済力に対して,ネットや技術がどのような役割を演じたかを端的に物語っている。

私は上の記事の内容全てに同意するわけではないが,少なくとも Technologies determine nothing. Technologies influence everything というフレーズについてはそのとおりだと思う。

この10年を振り返る上で日本語圏には優れた文献がある。 yomoyomo さんによる『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だ。 分厚い内容で一気に読むと頭がクラクラするが,必読書であることは間違いないだろう。

というわけで,私の今年の目標は少し上方修正して

  1. お祭り騒ぎ (東京オリンピック) で消耗しない
  2. これからの10年を見据えた考察(と行動)を行う

とする。 まぁ,その前に日常に忙殺される現在の状況を何とかしないといけないのだが,これが一番難しい。

ブックマーク

参考図書

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OUR DECADE
Godiego (メインアーティスト)
COLUMBIA (Release 2013-08-07)
MP3 ダウンロード
B00E6NPCBO (ASIN)
評価     

私が10代の頃にもっとも影響を受けたアルバムのひとつ。生物年齢的にも中二病まっしぐらだった私に深く刺さった「かっこいい」アルバムだったのだ。

reviewed by Spiegel on 2020-01-01 (powered by PA-APIv5)

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仮面ライダーディケイド
梶淳 (プロデュース), 白倉伸一郎 (プロデュース), 武部直美 (プロデュース), 和佐野健一 (プロデュース)
Prime Video
B012DZ1NUA (ASIN)
評価     

今見ても謎の作品。井上正大の出世作(?)であの二眼レフ・トイカメラの出世作でもある(笑)

reviewed by Spiegel on 2020-01-01 (powered by PA-APIv5)

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もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来
yomoyomo (著)
達人出版会 2017-12-25 (Release 2019-03-02)
デジタル書籍
infoshare2 (tatsu-zine.com)
評価     

WirelessWire News 連載の書籍化。感想はこちら。祝 Kindle 化

reviewed by Spiegel on 2018-12-31

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情報共有の未来
yomoyomo (著)
達人出版会 2011-12-30 (Release 2012-02-19)
デジタル書籍
infoshare (tatsu-zine.com)
評価     

同名ブログの書籍化。感想はこちら

reviewed by Spiegel on 2012-11-03

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グリゴリの捕縛
白田 秀彰
2001-11-26 (Release 2014-09-17)
青空文庫
4307 (図書カードNo.)
評価     

白田秀彰さんの「グリゴリの捕縛」が青空文庫に収録されていた。 内容は 怪獣大決戦 おっと憲法(基本法)についてのお話。 古代社会 → 中世社会 → 近代社会 → 現代社会 と順を追って法と慣習そして力(power)との関係について解説し,その中で憲法(基本法)がどのように望まれ実装されていったか指摘してる。 その後,現代社会の次のパラダイムに顕現する「情報力」と社会との関係に言及していくわけだ。

reviewed by Spiegel on 2019-03-30 (powered by aozorahack)

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【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛 (新潮選書)
恵, 池内 (著)
新潮社 2016-05-27
単行本(ソフトカバー)
4106037866 (ASIN), 9784106037863 (EAN), 4106037866 (ISBN)
評価     

欧州および中東の近代および現代を「サイクス=ピコ協定」を特異点として網羅的に解説していいる。

reviewed by Spiegel on 2016-07-02 (powered by PA-APIv5)

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イスラーム国の衝撃 (文春新書)
池内 恵 (著)
文藝春秋 2015-01-20 (Release 2015-01-28)
Kindle版
B00SINS1HU (ASIN)
評価     

「イスラーム国」だけでなく近代以後(特に 9.11 以後)の中東の歴史について理解を深められる良書

reviewed by Spiegel on 2015-01-31 (powered by PA-APIv5)